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ある人間の墓標。
Author:哲人27号
(林檎が落ちている)
草薙 「クゼ」
クゼ 「何だ」
草薙 「お前、鶴を折れるか。」
クゼ 「鶴?」
草薙 「ああ。それも左手だけで。」
クゼ 「制御ソフトを使えば、誰でも折れるだろう。」
草薙 「そうじゃなくて・・」
クゼ 「お前は折れるのか、左手で。」
草薙 「今はな。」
クゼ 「お前も孤独を生き延びた人間らしいな。名は。聞いていなかったが、何と。」
草薙 「忘れた。偽名はあるがな。それはお前も一緒だろ?」
クゼ 「そうだな。いくつかの名を、難民からもらった。俺は彼らを救うつもりで行動を共にしていたが、本当は孤独を埋めたくて、一緒に居ただけなのかもしれん。」
草薙 「だが、結局は埋まらなかった。頼られる事はあっても、頼る事は出来なかった。」
クゼ 「お前には、心を許せる誰かがいるか?」
草薙 「いなくはない」
クゼ 「そうか。 俺は、ずっと探している。」